~桐生市・みどり市周辺でお困りの方へ~
傷害事件が起きたときの不安と現実
日常生活の中で、口論や衝突がエスカレートして相手にけがを負わせてしまうような事態は、決して他人事ではありません。感情的になった一瞬の行動が、刑事事件として扱われ、「傷害罪」として警察の捜査対象になる可能性があります。
とはいえ、傷害事件のすべてが裁判まで進むわけではありません。事案の内容や加害者の態度、被害者の意向などを総合的に見た上で、検察官が「起訴猶予」などの不起訴処分とすることも多くあります。不起訴処分となれば、前科が付くことはなく、その後の社会生活において重大な支障をきたすことを避けられる点で、大きな意味があります。
桐生市やみどり市といった比較的穏やかな地域であっても、地域の人間関係の密接さがトラブルの火種になることもあります。そうした事件に巻き込まれた際には、感情に流されることなく、早期の専門的な弁護対応が極めて重要です。
不起訴処分を目指す弁護活動の実際
傷害事件で不起訴処分を得るためには、法的な主張や形式的な弁護活動だけでなく、被害者の気持ちに真摯に向き合い、誠意ある対応を行うことが求められます。弁護士は、加害者側の事情や反省の態度を丁寧に整理し、それを検察官に伝える役割を担います。
特に重要なのが、被害者との示談交渉です。傷害事件においては、被害者の処罰感情が起訴・不起訴の判断に大きく影響を与えるため、被害者に対して謝罪と賠償の意志を誠実に伝え、可能な限り示談の成立を目指すことが重要です。示談が成立し、かつ被害者が加害者の処罰を望まない旨を明らかにしている場合、検察官が不起訴処分を選択する可能性は高まります。
ただし、示談の交渉は、当事者同士で直接行おうとすると、感情のもつれが再燃したり、法的に不適切な提案がなされることで、かえって事態がこじれてしまうおそれがあります。弁護士が介入することで、冷静かつ法的に適切な枠組みの中で話し合いを進め、早期の解決に導くことが可能となります。
さらに、反省文の作成や、二度と同様の問題を起こさないための再発防止策を明示することも、弁護活動の一環として重要です。例えば、感情を抑えるためのカウンセリングの受講や、関係者との接触回避の意思表明などを、具体的に提示することが検察官の判断に影響を与えることもあります。
地域密着型の弁護士が持つ強み
桐生市やみどり市周辺のような地域社会では、事件が周囲に与える影響や、関係者同士の距離の近さから、都市部とは異なる対応が求められることがあります。解決に当たっては、地域の文化や関係性を踏まえた適切な言葉選びや対応も必要になってくるでしょう。
地元密着の法律事務所であれば、事件後の生活再建に関するアドバイスや、就労・家庭内での立て直しに関する相談も含め、包括的な支援を行うことができます。刑事事件の対応は、単に「不起訴を勝ち取る」ことが目的ではなく、その後の人生を前向きに歩んでいくための土台作りでもあるのです。
まとめに代えて
傷害事件で不安を抱えている方にとって、「不起訴処分」という結果は、将来への明るい道筋を取り戻す一つのきっかけとなります。加害者となってしまった事情には、それぞれに複雑な背景があるものです。その全体像を把握し、最適な形で検察官に伝えることができるのは、刑事事件に精通した弁護士の力です。
桐生市・みどり市周辺で、思いがけず事件に関わってしまった方、不起訴処分を目指して真摯に対応したいと考えている方は、どうぞ早めに専門の弁護士にご相談ください。一人で悩まず、正しい一歩を踏み出すためのお手伝いを、私たちは惜しみません。
〔弁護士 馬場大祐〕